2015年10月12日月曜日

"トレーナーコラム"「ジュニア期のトレーニング」後編

"トレーナーコラム"「ジュニア期のトレーニング」後編

前編では、「ゴールデンエイジ」をキーワードにジュニア期のトレーニングの考え方をお伝えしました。

後編となる今回は、それぞれの時期に視点を置き、よりポイントを絞って紹介していきます!


4.経験がモノを言う幼少期


人間の神経系は5歳までに約80%完成すると言われています。

そのため、幼少期は運動経験の種類や量が多ければ多いほど神経系の発達に良い影響になると考えられます。

ゴールデンエイジへの準備期間として、遊びの中で様々な動きを経験することが重要です。

 

しかし、まだ考える力が十分に身についていないこの時期にスポーツを強制するのはあまり良い結果を生みません。

時には両親も一緒に遊び、まずは運動することの楽しさを覚えさせましょう。

 

 5.動きの「引き出し」を増やせる小学生き


小学生に上がると、本格的に「ゴールデンエイジ」と呼ばれる時期が訪れます。

何度か見ただけで新しい動きを習得できるなど、運動能力が飛躍的に向上するのが小学生の時期です。

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スポーツのルールを理解し、楽しめるようになるのもこの時期です。

なるべく1つに限定せず様々なスポーツを経験し、とっさの判断や反応など、動きの「引き出し」を増やしていきましょう。

 

6.粘り強さを養う中学生期


小学校高学年から中学生にかけて第二次性徴期に入ると、身体的な発達が急激に起こります。

骨格の急激な成長により、これまで培ってきた運動が一時的に出来なくなることもあります。

柔軟性も低下しやすいため、過度なトレーニングが故障に繋がりやすい時期でもあります。

心肺機能が著しく成長するこの時期は、長距離走などの運動や身体の成長に合わせた筋力トレーニングで基礎体力を高め、身体の「粘り強さ」を作りましょう。

また、ストレッチなどで柔軟性を高め、成長痛や怪我を予防することを忘れないでください。

 

7.ジュニア期には結果より土台作りを最優先


ここまで紹介してきたように、ジュニア期はそれぞれの時期によって成長の仕方が少しずつ異なってきます。

時期に合わせた運動経験を積み、ジュニア期にしっかりとした土台を作ることで、その後1つのスポーツに特化してトレーニングを行うことでアスリートとして大きく成長することができます。

しかし、前述したようにジュニア期の過度なトレーニングは重大な故障に繋がる危険があります。

そのため、指導者や保護者の方々は「中学生までは競技で結果が出なくても大丈夫」と少し余裕を持った考え方も大切なのかもしれません。

 

8.世界で活躍する選手へ!!


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昨年、テニスの錦織圭選手が日本人初のグランドスラム決勝進出を果たし、日本中に旋風を巻き起こしました。

そんな錦織選手を筆頭に、サッカーの本田圭祐選手や香川真司選手、MLBで活躍するイチロー選手や田中将大選手、フィギュアスケートの羽生結弦選手など、日本を飛び出し世界を舞台に活躍する日本人選手は枚挙にいとまがありません。

ここ数年で日本のスポーツ界は飛躍的に発展を遂げ、すでに世界に十分通用するレベルに達しています。

そして、その活躍はジュニアスポーツ界においても広がっています。

ジュニア期の経験や成長が、その後の競技人生に大きな影響を与えます。

「ゴールデンエイジ」は誰にでも必ず訪れる成長のビッグチャンスです。

時期や成長度に合った練習や経験を積むことでこのチャンスをしっかりつかみ、世界で活躍する選手への第一歩を踏み出しましょう!

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